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最適なネット友達の数って何人までなんだろう?
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- Shou Arisaka
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ネット上の友達の数について、多くの人が疑問を抱いているのではないでしょうか。ソーシャルメディアの普及により、オンライン上で数百人もの「友達」を持つことが珍しくなくなりました。しかし、これらの関係性の質や意味について考えると、最適な数はどれくらいなのでしょうか。
ダンバー数と人間関係の限界
人類学者のロビン・ダンバーが提唱した「ダンバー数」という概念があります。これによると、人間が安定した社会的関係を維持できる人数は約150人とされています12。この数字は、人間の認知能力と社会的知性の限界に基づいています。
ダンバー数は以下のように階層化されています2:
- 親友(3〜5人):最も親密な関係
- 友達(12〜15人):月に1回以上連絡を取る関係
- 知り合い(45〜50人):年に数回程度の交流がある関係
- 人間関係を築ける上限(150人):名前と関係性を覚えていられる人数
オンライン上の友達数の現実
しかし、ソーシャルメディア上では、このダンバー数をはるかに超える「友達」を持つ人が多いのが現状です。例えば、100人以上の友達を持つソーシャルメディア利用者の平均友達数は256人にも上ります3。
ただし、これらの関係の質については注意が必要です。ミニブログ(Twitter等)では6割以上が「ネットだけの交流」であるのに対し、SNS(Facebook等)では8割近くが「現実でも交流がある」という調査結果があります3。
量より質:関係性の充実度
友達の数が多いことが必ずしも充実した人間関係や生活につながるわけではありません。調査によると、ソーシャルメディア上の友達が300人以上いる人の21%が「現実生活は充実していない」と回答しています3。
これは、オンライン上の友達の数と実際の人間関係の質が必ずしも比例しないことを示しています。むしろ、親密な関係を築ける人数は限られており、その中でも特に親密な関係(親友)は数人程度であることが多いようです12。
最適な数は個人次第
結局のところ、最適なネット友達の数は個人によって異なります4。重要なのは、自分にとって意味のある関係性を築き、維持することです。オンラインとオフラインのバランスを取りながら、質の高い人間関係を築くことが大切です5。
ネット上の友達関係においても、ダンバー数が示すような親密度の階層を意識することで、より充実した人間関係を築くことができるかもしれません。例えば、本当に親しい友人とは定期的に直接会う機会を作り、より広い範囲の知人とはソーシャルメディアを通じて緩やかにつながるといった具合です。
最終的には、自分にとって心地よい関係性と数を見つけることが大切です。ネット上の友達の数に固執するのではなく、オンライン・オフライン両方の世界で、質の高い人間関係を築くことを目指すべきでしょう。
Footnotes
3. 「みんな」と友達にはなれない理由 ① ーダンバー数と会話人数ー / https://jwu-psychology.jp/column/1.html ↩ ↩2
4. オフラインとオンライン どちらの人間関係が大事? / https://digitaldetox.jp/column/relationship_online_offline/ ↩ ↩2 ↩3
1. ネットでの友達の多さは「リア充」にあらず? 【ソーシャル ... / https://markezine.jp/article/detail/14636 ↩ ↩2 ↩3
2. 友人は何人いれば十分なのか…ハーバードの研究が明らかにした ... / https://president.jp/articles/-/70681?page=1 ↩
5. 子供達の友達とのやり取りは「オンライン」と「リアル」の ... / https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/7d00d098310dcc3f732ce8dbfce3d2d2080e3acb ↩
99年生まれ。N高等学校(転入)・放送大学卒。高IQ団体MENSA所属。MBTIタイプはINTP。
小学時代では同級生にゲーム内モンスターを転売し小遣いを得、中学時代ではネトゲ廃人となりインドアの片鱗を見せる。中学3年次にてウェブ制作会社を起業、以降ハッカーとしての道を歩む。
11年間の在宅歴の中であらゆる趣味の開拓、おうち時間の充実度最大化方略を提唱し、自身でも実践と検証を日々欠かさない、生粋のインドア派。外に出れないのではなく外に出ない「積極的引きこもり」 を支持。
尊敬する人はエピクロス(→ "引きこもり[隠居者]であれ。")、似てると言われる人はひろゆき氏。